2023年6月26日 (月)

モタードマシンの作り方(その3)

シーズンインして何かと納期が短い仕事が増えて、すっかりご無沙汰になってしまいました。

 

今回はブレーキ編です。

ブレーキと言っても、モトクロッサーなどの車両をモタード仕様に変更する際は、フロントのブレーキの変更がメインになります(リアの大幅な変更はあまりありません)。

モトクロッサーのノーマルフロントブレーキは、年々ブレーキローターは大径化していますが、いかんせん厚みが3mm程度なので、カートコースなどを走るとすぐにフェードしますし、ローター自身が薄く熱容量が足りないために皿状に変形します。

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ストレートエッジとブレーキローターの間に隙間があります。

これは減った物ではなく、反っています。

そして熱が入ると(ブレーキを掛け続けると)さらに反り、冷えると少し戻ります。

こうなると2度と元には戻りませんし、ブレーキを掛け始めローターが反っているのを平らにするためにストロークを使い切ってしまい、ブレーキレバーはグリップまでくっついて、全く止まらなくなってしまうでしょう。

 

そんなわけで、効きとコントロール性、安定したブレーキングの為にブレーキシステムの変更を行います。

・ブレーキローター 厚みが厚い物(5mm~5.5mm)そして外径が大きい物へ変更します(Φ320が主流です。これはキャリパーとスポークとの干渉を避けるためという意味もあります)。

・ブレーキキャリパー CRF150Rや市販車を除くと対抗4ポットキャリパーが多く使われます(ピストン径はまた後で)

・ブレーキマスター これも今はラジアルマスターが安く手に入るようになったので、ラジアルマスターが主流ですね。

当店ではブレーキ回りはbremboを使う事が多いです。

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信頼性と部品の入手のし易さ、ブレーキパッドも種類が豊富でスペアパーツも入手がしやすく、対応する社外品も多いのでレース会場などでは安心感があります。

ちなみにブレーキローター、キャリパー、マスターとブレーキシステムの中で一番大事(本当はどれも大事!)なのはブレーキローターだと思ってます。

ダメなローターは熱に負けてすぐ反る、チャタの原因になる、変形してしまうと常にブレーキパッドと接しているのでホイールの回りが悪いうえに、熱が入ると軽くブレーキが効いた状態になって突然切れ込んで転んだりします。

そんなブレーキローターも消耗品です。

使っていればダメになります。

 

 

新品だとガタはこのくらいです。

 

消耗しているのはフローティングピンだけでなく、インナーも減っていますのでこうなったら新品交換ですね。

なお外周が軽くなっているペータルローター(ウェーブディスク)は、まあ250ccくらいまででそれ以上の排気量では私はお勧めいたしません。

軽いのは魅力ですがその分熱容量が足りないので、変形しやすい傾向にあります。

この辺は製作者の意図で変わるので、「ワタシ」は使わないという意見です。

 

純正部品ではない物を取り付けたら、必ず寸法のチェック(部品間の干渉)を見ないといけません。

ブレーキローターもノーマルよりも厚いものは、フローティングピンがサスペンションが沈むとアウターチューブと接触するものがあります。

モタードマシンでは、大抵オフセットが無い物を使う場合がほとんどです(ノーマルハブと同じ寸法の場合)。

ちなみにRM-Zはbremboの5.5mm厚みのローターを使うと、フローティングピンとアウターチューブがこすれますので対処が必要です。

また厚みが増えるので、ブレーキローターの取付ボルトの頭がアウターチューブと干渉する場合もあります。

一回サスをフルストロークさせるなりして干渉を確認してください(バネの無い状態でアウターチューブをフルストロークさせる)。

 

ノーマルよりも厚みがあるブレーキローターを使うと言う事は、ブレーキキャリパーのオフセット量もノーマルとは変わることになります。

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これはYZ用で市販されているキャリパーサポートです。

オフセットが合っていないために切削してオフセット量を合わせます。

専用品と銘打っていても、必ず寸法の確認は必要です。

もう一つΦ320のブレーキローターを使うのは、キャリパーとホイールの干渉(スポークホイールの場合)を避けるためでもある場合が多いです。

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これはYZ450Fにbremboの100mmピッチのP30/34レーシングキャリパー(Φ30ピストン×2、Φ34ピストン×2)を使用した場合のスポークホイール(ノーマルハブ17インチ)とのクリアランスです。

17インチよりは16.5インチの方がスポークとキャリパー間のクリアランスは大きくなりますが、レインで17インチを履く場合など干渉具合を確認することは重要です。

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これはCRFに40mmピッチP30/34キャリパーを装着する場合、17インチのスポークホイールだと干渉するのでキャリパーを切削しているところです。

こういう事もあるので、キャストのキャリパー(安いんですけどダストシール付きで幅が広い)は使わずレーシングキャリパーを使用します。

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キャリパーサポートを介しての取り付けの際には、パッドのアタリも確認します。

ブレーキローターの内側、外側両側ちゃんと確認しましょう。

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ラジアルキャリパーの場合、キャリパーサポートにカラーを追加してパッドとローターのアタリを調整します。

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キャリパーサポートの設計が悪いと、ブレーキローターに対してキャリパーが傾いていたり、パッドがちゃんと当たっていない物も市販されています。

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これはパッド外周があたっていませんね。

気が付かずある日パッド同士がくっついてブレーキが効かなくなります。

 

それと16.5インチを使う場合、キャリパーの脱着がかなり大変になりますが、と言うよりかキャリパーを少し削らないと取り外しができなくなります。

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内側を少し斜めに削りこまないと脱着できません。

 

次はマスターですが、キャリパーのピストン径に合わせて選択することになります。

先ほどのP30/34キャリパーですと、多い組み合わせはΦ16×18のラジアルマスターでしょうか。

もっと柔らかいタッチが良い方はRCS15を使います。

予算がある方はΦ16×16というのもあります。

この辺は効きとタッチ、ストローク感との兼ね合いで決めることになります。

 

レバーも好みです。

bremboですとロングとショートのレバーがありますが、これはレバーの長さだけでなく曲がりも違います。

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上の2本はロングで、下はショートレバーになります。

ショートの方がロングに比べて抉りが大きく(ドッグレッグなんて言われます)、ロングよりもグリップに近くなります。

ショートの方が握った感じタッチが固く感じるので、私はロングレバーの先端をカットして使う場合が多いです。

この辺はもう純粋に好みですので、色々と試してみてください(パッドとの兼ね合いもありますので)。

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これはRCS15ロングレバーの物を取り付けています。

オイルタンクは小型の物を使い(RCSの場合はS15A、通常のラジアルマスターではS15Bを使用)、オイルタンクステーはアルミ3mm厚の板材から切り出しています。

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パッドも完全に好みですが、使っていてバックプレートが反るものもあります。

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これはかなり減っていますが、ここまで減っていなくても反るものはあります。

ブレーキの遊びが増えたり(熱が入ると特に)、ホイールの回りが悪い時は確認してください。

 

次にマスターとキャリパーをつなぐブレーキホースです。

注意点として

 ・長さ(フロントフォークを全部伸ばした状態で採寸する事。短すぎれば破断しますし、長すぎればガード類やタイヤとこすれて危険です)

 ・向き通し方(ハンドガードとの干渉やフォークガードに対する取り回し方など)

 ・ガイドチューブと固定方法

 ・バンジョーの材質(市販車はステンレス推奨)

 

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まずはスタンドに乗せてフロントフォークが伸び切った状態で、必要なブレーキホースの長さを計測します。

通常はフォークガードのクランプから先は、フォークガードの外側を通しています。

メリットデメリットはあるのですが、この方がメリットというか安全性が高いという理由です。

 ・フォークガード内側は、タイヤとの干渉を避ける為にカットされているので、内側を通すとブレーキホースが沈んできたアウターチューブと接触する場合がある。

  しかもその際に下側に向けてホースが押されると、ブレーキローターとホースが接触する可能性が大きい。

 

これは実際激しく上下動でしますので、クリアランス狭いと本当に危険なんです。

過去にホースがブレーキローターにあたって切れている物を、何度か見ております。

 

ブレーキホースを外回しにすると転倒した際や他車との接触時に損傷する可能性がある。

 

どちらを選ぶかというわけで、私は外回しを選択しています。

 

ガイドチューブは必ず取り付けてください。

社外品のホースでは、オフロードやモタードモデル用にガイドチューブが入っているものがありますので、それを選びます。

入っていないと300mm程度のストローク量があるので、ブレーキホースをたわんでタイヤと接触することが多くあります。

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フォークガードのクランプ部ですが、これはガイドチューブ下側を収縮チューブで2重に保護した部分をクランプしています。

クランプで来ていないとホースが上下に動いて、これもまた上下動が激しいのでホースがいろんなところに接触、または引っかかったりします。

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あとゼッケンのこの指さしている部分はカットしないようにしましょう。

これはブレーキホースの通り道で。これが無いとサスペンションがストロークした際にゼッケンの端にブレーキホースが引っかかったままサスペンションが伸びてサスペンションが伸び切らなくなったり、ホースが切れたり、バンジョーが緩んだりします。

ハンドガードの取り付け部で右側にカラーが入っているのに(ラジアルマスターとの干渉)左側にカラーが入っていないのは、同様にブレーキホースが引っかかる確率を下げる為になります。

同様な理由で、ブレーキホースが長すぎるのも、ゼッケン前で暴れるので危険です。

 

よく市販車でライトカウルからゼッケンに付け替える方がいますが、ホースが長すぎるのとホースガイドが無かったり通し方が悪い人が多いんですけど、あの状態でジャンプを飛んだりすると同様なことが起きるので大変危険です。

というわけでブレーキの変更というだけでも、見ないといけない部分が多いと言う事と、やらないと危険案ですよと言う事がわかっていただけると嬉しいです。

 

最後に以前私が乗っていたYZ250Fのブレーキ周りの動画です。

ホイールはCBR900RR(SC33後期)のホイール、ベアリングは普通のシールベアリング(ダストシール無)、ブレーキローターはサンスターのΦ298のR25用、キャリパーP30/34の40mmピッチ、キャリパーサポートはオリジナル、パッドはサンスターのレーシング、マスターはRCS15です。

ブレーキローター径が小さいのは、250ccなので制動力がそこまでいらない(大径ローターは効き始めがガツンと来るので)、キャストホイール前提なのでこれを使っています。

厚みも4.5mmで薄いんですけど、トラブルはありませんでした。

 

こうやって回すだけで、引きずりが無いかを見ることができますので、チェックしましょう。

 

さてハンドル周りと言えば、モタードですとハンドガードを付ける場合が多いです。

これはラジアルマスターやクラッチレバー(ホルダー)などが直接アスファルトに叩き付けられる場合(まあ転倒も多いので)を想定して、生存性を上げるためです。

そうなるとアルミの芯が入っている物を使う事が多くなります。

メリットとしては...

 ・頑丈である(樹脂のみでアルミの芯が無い物と比較して)。

 ・それ故に保護性能が高く、生存性が高い。

 

デメリットとして

 ・取り付けが困難

 ・重くハンドル周りの剛性が上がるために、ハンドル自身のショック吸収性が下がり、ギャップなどで固く感じる。

 

樹脂のハンドガードは、転んでも大丈夫な場合もあるんですが、瞬間的に変形していて転んだ後に見てみると、ハンドガードには損傷はあまり無いのですがレバーなどは曲がっていたりすることもあります。

 

ハンドガードはこの辺のメリットデメリットを考えてチョイスすることになります。

個人的には街乗りの際はハンドガードつけたくはないです(重いし、軽快感は無いし、ハンドル周りはスイッチ類が多くて猥雑だし、ハンドルの衝撃吸収性が悪い)。

ですがレースやサーキット走行での使用だとアルミの芯入りの物を、私は選びます(転んでもブレーキ周りが壊れず、まだ勝てる可能性がある)。

 

というわけでアルミの芯が入っている物の取り付け方です。

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これが私が取り付けた場合の例になります。

注意する点としては

 ・ハンドガードの端とハンドルの端面とずれが無く隙間が無い事

 ・ハンドガード車体中央側の長孔取り付け部の外側にネジを取り付ける事

 ・ブレーキホースとの干渉を避ける事。また、多少ずれても干渉しないようにすること。

 ・スロットルチューブとハンドガードの間には、隙間を設ける事(この画像の物はハンドルを短く使うのと同じ効果を持たせるために、隙間が大きいです)

 

当店ではCYCRAのハンドガードを使う事が多いです。

理由は「頑丈」ただそれだけです。

ハンドガードは曲げないと取り付けできないのですが(ハンドルは多くの種類ありますが、ハンドガードは各メーカーとも1種類しかありませんので)、その際に当店では重さ100kg以上ある鉄のテーブルに固定した万力にハンドガードをくわえて、そのハンドガードに1m程度のパイプを用いて曲げるのですが、CYCRAのハンドガードはこの鉄のテーブルが持ち上がるくらい力をくわえて初めて曲がります。

国内製品ですとZETA製の物がありますが、同様に万力に加えて片手で曲がります。

まあその分重いしハンドルも硬くなります。

固定の際はUクランプを使います。

これはブレーキホースやクラッチワイヤー、配線などの導線確保のためです。

他にもトップブリッジにマウントするものもありますが、これは激しく転倒した際にトップブリッジまで曲げてしまうので、フロントフォークの作動性に影響するので、私は使いません。

 

まず取り付ける前にスロットルチューブの加工やグリップのカットを行います。

以下に示すのはダメな例です。

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スロットルチューブの穴あけ径が小さく、このままハンドガードを取り付けた際はスロットルが回らなくなりますし、右に転倒した際はスロットルが開いたまま固定される可能性が高いです。

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スロットルチューブよりもグリップが長いと、スムーズにスロットルが開閉できません。

よくこの部分で泥の侵入を防ぐという方もいますが、あまり変わりませんのですっぱりとグリップをカットしましょう。

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これもグリップが少し長い(ハンドガードと接している)のと、ジュラコンのバーエンドを付けていますが、これを取り付けると締め付けトルクが上げられないので、転倒した際にハンドガードが動きやすくなります。

またハンドガードとハンドルの端面の角度が合っていないと、バーエンドのボルト(大抵M8ですが)が転倒した際に曲がります。

それと真っすぐじゃないと締め付けできていませんので、ハンドガードが緩みやすくなります。

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これもクランプがクラッチホースと干渉しています。

転べば間違いなくホース類を破壊します。

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これはクランプの前側が締め付けられていません。

こういう例はものすごく多くて、まず前側のネジを締めて次に後ろ側のネジを締めるとこうなます。

そうなんですあまりちゃんとクランプできないんです。

ですのでこのタイプは使いません。

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これもクランプとブレーキマスターのバンジョーボルトと干渉しています。

これで転んだら破損します。

それとこのタイプのクランプは、横方向から力が掛かると内側にすぐ曲がってしまうので変形しやすくなるので使用しません。

 

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これが変形した状態です。

もうレバーも守っていない状態なので意味がありません。

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曲げる際はプレスなどを使ったり(そうしないと端面に近い部分は曲げられない)、曲げる方向も3次元的にねじりながらとか結構大変です。

そうしてハンドル端面とクランプの前面とで角度も合い隙間も無いようにしてから、ネジでしっかり締めこみます。

隙間が空いている状態からネジで強引に締めこむのはダメです。

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またクランプとの結合部で、ハンドガードの長孔の外側にボルトが来るようにするのは、長孔部分は強度が無いためにねじれて曲がりやすくなってしまうためです。

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こうして初めて、転倒してズレ難いアルミの芯入りハンドガードとしての機能を果たします。

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ラジアルマスターを使用する場合は、ハンドガードをかなり曲げなおした上に、カラーを追加してクリアランスを作ります。

市販車はこれにスイッチボックスなど場所の制約が増えるので、もっと大変です。

でも一番大事なのは、付けられるところに付けるのではなく、付けたい場所に付ける。

ポジションとしてレバーの位置や角度が一番大事で、その為に色々と加工をします。

操作性を無視して、付けたいから付けるでは何の意味もありません。

 

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2023年5月10日 (水)

モタードマシンの作り方(その1)

最近は雑誌とかで作り方や参考記事があるわけでもなく、解説もあまり見ないのでモタードマシンを作る際に気を付ける点などを書いていこうかと思います。

最初は「ホイール」編です(タイヤを含む)。

モトクロッサーを改修してモタードマシン(サーキット走行用)を作る場合と、市販車で一般道走行向けの場合とでは使うホイールサイズやタイヤが異なりますのでその辺は分けて解説します。

 

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私が乗っていた2020 YZ250Fです。

製作した際の簡単な紹介はコチラから。

 

レーシングマシン(450cc,250cc等モトクロッサーベース)

サーキットで走る場合、モタード用専用タイヤとしてスリックタイヤが発売されています。

これらを使用するのが一般的となります。

理由としては...

 ・専用タイヤなので剛性やグリップ等モタード用に作られており、セットアップしやすい(17インチスリックはST1000やJSB用が多く車重も重くスピードレンジも違うのでセットアップしにくい。

 ・高価ですが市販タイヤと違って溝が無いために(有るものもありますが)、減り方が綺麗で持ちも良い。

 ・レース等では周りも同じものを履いていれば、こちらも履かないと相手が有利になりますし、多くの人が使っていればセットアップに迷った際にも参考データが多い。

 

上記の理由でモタード用専用スリックを使えるホイールサイズを選定することになります。

フロントホイール

 ・3.50×16.5(BS、ミシュラン、メッツラー)

 ・3.50×16(ミシュランは2.75×16を推奨していますが、あまりそのサイズが無いので。タイヤ外径2.75×16よりは小さくなります)

 ・2.50×17(GP3用スリック)

 ・3.50×17(レインタイヤ用。BSは16.5インチのレインタイヤを市販しておりません。レインはBSという方は多いですね)

リアホイール

 ・5.00×17(一般的スリックですとこのサイズです。ミシュランは4.50幅を使うとBSやメッツラーに近い外径になります)

 ・5.50×17(ヨーロッパはこのサイズが多かった印象です。エッジグリップが良くなりますが、切り返しは重くなります)

 ・3.50×17(GP3スリック用サイズ)

 

さらにホイールは、スポークホイールとキャストホイールがありますし、スポークホイールでもノーマルハブを使う場合とハブも社外品で出来上がった物を買う場合とがあります。

 

最近はスポークホイールでハブごと全部組み上がった物で安いものもありますので、それらを選ばれることも多い印象ですね。

ですがボルトオンとうたわれながら、付けてみると不具合がある場合もあります。

ですので装着して確認することが大事です。

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フロント

 フォークガードを外した状態で一回ホイールを組んでみましょう。

 そしてホイールがちゃんと左右インナーチューブのセンターにあるか確認します(リムの端からインナーチューブまでの隙間を左右測定します)。

 

左右で数値が同じであれば問題ありません。0.5mm以上ずれている場合(と言いつつまあ1mm)ずれていたらスポークのオフセットを変えましょう。

社外品のハブの場合、ブレーキ座面のオフセットが間違っていたりすることもありますので、その辺の確認もした方が良いですね。

これは年式違いの物を購入した場合など変わっていることもありますし、まずは測定して正しいか正しくないか確認することが大事です。

 

大幅にオフセットがずれている場合など、元々オフロード車のフォークスパンは狭いので、タイヤとアウターチューブが接触する場合も良く見られます。

コーナー中に荷重が掛かってフォークが沈んだ際にアウターチューブと接触、ブレーキング時も同様の事が起こります(大変危険です)。

社外品を付ける際は、まずは確認する癖をつけると後々問題が起こることが少なくなります。

 

キャストホイールの場合、現在手に入るのはマルケジーニくらいですが、これはちゃんとしてるのでステムのフォークスパンが広がってない限りは問題ありません。

あとキャストと言えばミシュランの16インチを履くためにCBR900RR(SC28、SC33)のホイールを使うのが多いですが、ちゃんと計測してデータを持っている所に頼みましょう。

モタードが始まった頃、マグホイールを付けている方がいましたが、ジャンプを飛んで着地した瞬間にホイールのリム部が裂けるのを見ました。

使わない方が安全です(ロードレースでもクラックチェックを欠かしませんから)。

 

確認が済んだらタイヤをはめますが、もう一つやることがあります。

フォークガードをカットしないとホイールやタイヤ、ブレーキを大径化している場合はそれらにも干渉します。

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私はまっすぐ上から下までカットします。

理由は少しくらい残すよりもカットする際の手間が楽なのと、タイヤウォーマーを使用する際にタイヤにぶつからない程度ギリギリにカットしたものは、大抵タイヤウォーマーに引っかかって外すのに難儀するからです。

 

リア

 リアホイールは車体の中央にホイールの中央が来ることはまずありません(GP3スリックを使う場合を除いて)。

 MX用のタイヤよりも使うタイヤがかなり太くなりますし、チェーンラインも外にずらすことはあまりできません(後ろ側は多少外に振れますが、ドライブスプロケット側はたいていフレームと干渉しますので)。

 

 ホイールはめる前に、取り外しし易くするための加工をします。

 ・チェーンガードの加工

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チェーンガード取付ボルトのナットがスイングアーム内側についている場合が多いです。

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これを皿ネジに変更して、ガードも皿揉みしてボルトの頭が出っ張らないようにします。

画像でチェーンガードの樹脂部分もカットされているのは、スプロケットを外側にさらに出してあるので、干渉するのでカットしてあります。

 

チェーン

 今は軽量で幅がノンシールに近い寸法の520サイズのチェーンがありますので、これらに交換するタイヤとのクリアランスが取れます。

 ファイナルが変わる場合も多いですので、この辺は一緒に換えてしまうのが良いでしょう。

 おすすめはDIDの520ERVTです(個人的にカシメジョイントをお勧めします。クリップ飛ばして大変な目にあった人を見てるので)。

 

スプロケット

 MX仕様よりはロングになる場合が多いと思います。

 この時社外品のハブの中には、スプロケットボルトのナットが締めることができないような物も結構多いです(スポークが干渉する)。

 ストレートタイプのメガネを薄く加工してやっと取り付けできる物や、本当に取り付けできなくてナットの径を変更せざるを得ない物もあります。

 注意してください。

 それと安いスプロケットでは、皿ネジの座面が悪い物(ボルトが緩みやすい)、真円度の悪い物なんかもありまして、この辺は信用のおけるメーカー品が良いですよ(isaとかSUNSTARなど)。

 スプロケットが割れてチェーンがロックして大変な事になったり、スプロケットボルトが緩んでスイングアームに突き刺さってロックしてスイングアームもハブも全部だめにした物も見たことがあります。

 スプロケットボルトも変な社外品は使わない方が良いです。

 

ここまで来たらまずは使うタイヤをはめて車体にセットしてみましょう。

そしてチェーンとタイヤとのクリアランス、右側のスイングアーム内側とタイヤとのクリアランスを確認します。

5.00×17で160サイズのスリックを使用する場合は、リアホイールのセンターは5mm以上右に寄っていて普通ですし、なんならチェーンラインも真っすぐではない場合も(スプロケ座面が外に出してある)よくあります。

そんなの許せないという方は、モタードできませんのでお帰りください。

 

なお使う車両が中古の場合、この時にチェーンスライダーとチェーンガードの樹脂部分は新品にしましょう。

ここが減っているとフリクションも多いですし、走っていてチェーンが横ブレすることが多くなります。

それはつまりチェーンがタイヤを叩くことが多くなり、無駄ですしチェーンの寿命を早めますし、なんならリムとチェーンが接触する事もあります。

 

なおホイールはチェーン引きを調整して、リアタイヤが一番前の状態でもスイングアームとかに干渉しないかチェックしましょう。

RMZやKXは干渉する場合が多く、スイングアームの加工尾が必要になる場合が多いです(使うタイヤにもよりますが)。

 

次はタイヤとサイレンサーが当たらないかのチェックです。

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これはRMZ250にミシュランタイヤ、AKRAPOVICのサイレンサーを装着した場合です。

あてているバーの厚みは10mmですので、まあ30mmほどサイレンサーを外に出さないとタイヤとぶつかって折れてしまうので、この場合はエキパイをカットして外に出します。

これが移動量10mm以下ならカラーを入れてそのまま外に出すことにします。

AKRAPOVICはちゃんとしてるので、外に振れません(無理に外に出せますが、そうするといずれ割れますし、ジョイント部からエアを吸って音量が大きくなったり、エア吸ってセッティングがずれます。やめておいた方が良いでしょう)。

主要スリックのリアタイヤの寸法を記載しておきます。

リアタイヤで5.00幅のホイールに履かせた場合の実測寸法です。

・ミシュラン 幅162.5mm 外径620mm

・ブリジストン 幅159mm 外径628.5mm

・メッツラー 幅160mm 外径630mm

ミシュランは公式では4.50幅リムに組んだ場合 幅161mm 外径624mm

 

ホイールを組みましょうというだけで、そこそこ見なくてはいけないところ、加工が必要だと言う事がわかっていただけたでしょうか。

慣れている方は良いのですが、初めてやる方や他のカテゴリーから来た方は、わからないので結構面倒だと思います。

 

それとフロントホイールがMX仕様からかなり小さくなるので、私はフロントフェンダーは短くしたい派です。

長いままだと、速度域も高くなっているのでフェンダー先端が揺れるのが嫌ですし、チャタの増幅にも一役買っているようで嫌なんです。

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これは珍しくフロントフェンダーをカットしなかった2023 YZ450Fです。

奥の2020 YZ250Fはフェンダーをカットしてあります。

 

次回は街乗りバイクのホイールとフロントブレーキの解説をしたいと思います。

 

なおフロントに16インチを履く場合の定番CBR900RRホイール、当店では2本在庫を持っております(SC33後期)。

各車種向け加工もできますので、作りたい方はどうぞお問い合わせください。

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お問い合わせはコチラから。

 

 

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2022年12月27日 (火)

年末年始休みのお知らせ

すっかりblogを書かなくなって、久しぶりに書くにも遅くなってしまった告知になります。

今年の営業は明日28日までで、年明け後1/4より営業いたします。

正月休み

12/29~1/3

 

と言いつつ、明日は4回目のワクチン接種に行く予定でして、午後1時頃より開店予定です。

また個人的な事ですが、親の体調が思わしくなくそれに合わせて店を閉めることが今後増えるかと思います。

申し訳ありませんが、急ぎの仕事で納期に間に合わない可能性が高いので、そういったお仕事はお断りすることになるかもしれません。

レース関係でギリギリに持ち込まれてレースに間に合わせてほしいと言う事が結構多いのですが、来年はそういうのはお断りすることになるかもしれません。

 

いつこういった状況が変わるのか、現状分かりませんので、ご来店の際は前もって連絡をいただけると助かります。

メールアドレスはコチラから

遠方の方は特にお願いいたします(それでも急にお断りすることがあるかもしれません)。

申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。

 

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2021年11月29日 (月)

お久しぶりになります。

しばらくまともにblogを書いていませんでしたが、ボチボチ書いていこうかと思っています。

久しぶりに書くのは、私が使うYZ250Fです。

RMZ250は、お客様に「欲しい!」と言われてしまい売却したので、新しいマシンを物色。

中古バイクが高騰している中レーサーはそんなにでもなく、ある意味ナンバー付きを買うよりはいいかもしれませんね。

CRFかYZかで迷って、たまたま手に入ったYZ250Fで作ることにしました。

周りに意外とYZがいなくて、久しぶりに乗りたいと思ったことも要因です。

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グラフィックはウランコアデザインズ製です。

ゼッケンは今年のゼッケンで作ってます(ゼッケンナンバー入ってないの、なんか嫌なんです)。

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ブレーキマスターはbremboのRCS15を使いました。

いつもは16×18を使用していたのですが、もう少し柔らかタッチと楽にレバーを引きたかったのが理由です。

オイルタンクステーはオリジナルで製作、ハンドガードはサイクラのプロベントにUクランプです。

ちなみにグリップは純正大好きマンなので、CRF純正です。

 

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フロントホイールはCBR900RRホイール(16インチSC33後期)の物を加工して粉体塗装してあります。

キャリパーサポートや細かいものは、当店で設計、削り出してます。

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ブレーキローターはサンスターのR25用Φ298でそれに合わせてbrembo40mmピッチのレーシングキャリパー用のキャリパーサポートを、削り出しています。

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フロントサスのみショート加工して、前後ともリバルビング。

フロントはバネレートを下げて、リアは上げてあります。

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ステムはXTRIGで、ついでにベアリングも換えるんですが、上側のテーパーベアリングを頼むとシール付きの物が来ます(新車には付いてない物が組み込まれています)。

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オフロードを走る人には、しょっちゅう洗車するので水の侵入を考えればいいのですが、ハンドリングが重くなるので外します。

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リアホイールはマルケジーニ、スプロケットはisa、チェーンはDIDの520ERVTです。

マルケジーニはスプロケット座面を、少し左側にオフセットしてあるのですが、YZはスイングアームエンドの溶接ビードが結構盛り上がっていたので、スプロケボルトと干渉するので削ってあります。

チェーンガイドもタイヤ脱着しやすいように加工、チェーンラインが左にずれているので、その分も加工してあります。

250のモタード車両は、馬力が無いのでパワーでリアを外に押し出すことができず、前回作ったRMZ250はかなり前下がりの姿勢で乗っていました(森田一輝に乗せたところ、もっと前を低くしてほしいと言われましたが)。

今回はそれほど前下がりにせず旋回させられるように作っていきたいと思っています。

と言いつつもシェイクダウンが11月頭だったので、もう東北はだんだん乗れなくなってきてしまいますが...

冬の間にエンジンオーバーホールとシフターの取り付けをやっておきたいと思っています。

モタード始めたのが1999年に買ったWR400Fで、それ以前はYZでモトクロスをやっていました。

18年ぶりのYZ、楽しんで作っていきたいと思っています。

関東にも遠征に行きたいのですが、冬になると気温が低くて目がうまくピントが合わなくなってきてまして(昔からなんですが...

もし行ったときはやさしく接してください。

よろしくお願いいたします。

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2020年3月28日 (土)

4/18モタゴッコ&5/3MINI+MOTOチャレンジシリーズ情報

世の中コロナで、いろいろ大変な中ですが、イベントの告知になります。

本日SUGOさんにも確認いたしましたが、ロードの地方選は開催するとの事で、小規模のイベントは条件付き(コロナ対策)で開催するとの事でした。

今後の情勢次第でもありますので、なるべく情報は早めに出していく予定です。

 

4/18(土曜日です、日曜日じゃないですよ!)モタゴッコのエントリー始まっております。

エントリーはこちらから!(SUGOさんのエントリーページに飛びます)。

早割り期間は4/9までで、その日までにエントリーすると6600円(入園パス付)です。

当日エントリーなどは、9900円となりますので、かなりお得です。

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今回は、午前中Mパーク(メインゲート脇のひろーい駐車場)で、パイロンをおいて各自練習して、午後から西コースに行ってコース走行(クラス分け有)となります。

 

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モタゴッコと言ってますが、ぶっちゃけマシンは何でもいいです。

モタードマシンと一緒に走っても問題ないという方であれば、ロードマシンでも、オフロードマシン(MXやED用のブロックタイヤはNGです)、アドベンチャーでもネイキッドでもなんでも大丈夫です。

午前中は、各自1台ずつパイロンを使っての練習ですので、ジムカーナ的なことや各自苦手なこと、得意なことを伸ばす為に使ってください。

インストラクターが、適切な課題を作ったりもできますので、なんでもお尋ねください。

午後は、初心者の方、特に初めてサーキットを走る方に、ルールやマナーを怖くないように敷居を下げて走行していただけるようにしております。

最後は記念に模擬レースもやります(自由参加)ですので、皆様ぜひご参加ください。

 

5/3(日)はMINI+MOTOチャレンジシリーズです。

今年から...

・ライセンス不要(今まではMFJのエンジョイライセンス以上が必要でした)。

・中型ロードマシンのレースがあります(車両レギュレーションは、桶川スポーツランドさんのを参考にしております)。

タイヤの縛りもないですし(モタードや中間排気量ロードマシン)、本コースを走ってた方や街乗りの方でちょっとレースに出てみたい方に、今までよりもかなり出やすくなったと思います。

MINI+MOTOチャレンジシリーズの内容はこちらから!

5/3のレース、さすがにGW中で、前日はママチャリレースがあって走行枠がないので、午前中練習走行枠で午後からレースということになりそうですと教えていただきました。

まあ、ミニコースのサンデーレースなら問題ないと思います。

皆様、よろしくお願いいたします(なお、今現在SUGOエントリーフォームからは、まだエントリーできない模様です)。

 

さて、お仕事ですが春らしくサスのOHのお仕事が多めです。

前回のblogでばらしたYZ125、リンク回りはこんな感じです。

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一晩、油につけてカラーがやっと抜けました。

で、結局直さないことになったのですが、決め手はコレでした。

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ショックボディの縦傷がすごくて、減衰が変わるレベルでした。

分解する前に、全伸び付近は固くて、少し沈んだところから柔らかくなったので、少しおかしいなと思ったら、これが原因でした。

ただ、中に削れた破片がないので、この状態を知っていてそのままオーバーホールされていたようです。

中古車両には気を付けましょう。

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2011 CRF250Rのリアショックは、圧側ダンパーユニットをASSYで交換して、あとは普通にオーバーホールして完成しました。

 お次は'18 CRF450Rの前後モタードモディファイです。

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この形になってから、「奥が固い」と言われることが多いので、シムの積み方を大幅に変えてみました。

先日、ちょっと寒かったのですが、SUGOでシェイクダウンを終えまして、まあ問題は今のところないかなといった感じです。

この辺は、バネの変更も予定しているので、仕様が固まるのはもう少し先でしょうかね。

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ステッカーをリザーバータンクに貼っても見えないので、ボディに貼りました。

リア回りをばらすので、ついでにエアクリーナーボックスを加工して、そこの水抜き穴をふさいでおきます。

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アルミの曲げ板を作って、内側から取り付けて、リベットで固定します。

これで、クローズドブリーザーになりますので、キャッチタンクは必要なくなります。

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フロントは、ZETAの車高下げキットを使って車高を下げますが、プリロード量の調整は欲しいので、溝を切って調整できるようにしておきます。

ダンパーもシムの積み方を変更しておきます。

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フォークデカールも貼って完成です。

細かいところはオーナーがやるので、私の作業はここまでです。

お次は'20 FS450のリアショック仕様変更とバルブクリアランスのチェックにドレンボルトの穴あけです。

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で、ちょっと問題がありまして...

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スイングアームのリンクを固定しているボルトが入る部分、あたりが変なのがわかりますでしょうか。

回り止めがついているのですが、位置が違う場所で締め付けてしまったので、つぶれてボルトが正規の位置にまで入っていませんでした。

リューターでつぶれた部分を除去して、ボルトが正規の位置に来るようにしました。

皆様も確認して締めましょうね、大変危険です。

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リアショックはショック長を測って、車高変更の参考にします。

この辺は2019年式と変わっていませんでした。

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Φ50のS45Cから、車高調整のカラーを削り出します。

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車高を少し高くなるようにくみ上げます。

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パット見でも、結構車高が変わりましたね。

旋回させやすくなります。

ノーマルはかなりリアが低く、しかもセッティングデータだと、日本人の標準体型だと、もうワンランクバネレートを低くしろと書いてありますが、私はバネレートはノーマルよりも上げて、プリロードを少し少なく、車高も高くなるようにショック長を変更して組み直します。

びっくりするほど、マシンが軽くなりますし、旋回もさせやすくなります。

向こうのデータが、日本に合う保証は何もないんですよ(オーリンズだってそうでしょう?)

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今回はチェックして問題なかったので、そのまま蓋をしておしまい。

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ドレンとストレーナー部、キャップと三ケ所穴あけを行っておきました。

 

無事に売れたSMR250、お客様の要望で追加の作業です。

ハンドガードの取り付けとタイヤの交換、カムをTC→TEの物に変更しました。

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レバーはカットして、先端部を溶接し直して、黒く塗装。

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TEのインテークカムの方が、安定しています。

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タイヤは前後スーパーコルサに。

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クラッチマスターのダイヤフラム、なんと単品だと部品が出ず、蓋も一緒に買わないといけません。

しかも、届いた蓋は形状が合わないという...

ダイヤフラムだけ交換しました。

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形はこの型が一番かっこいいな。

コロナの影響なのかなんなのか、いつもの年よりも仕事は多くありません。

お仕事、買取、販売、車検、何でもやりますので、よろしくお声がけください。

よろしくお願いいたします。

 

みんな大好きドラケン!

1960年だから、配備当初で製造工程も映ってますね。

 

SAABの車、SAAB93かな。

最初のモデルは2サイクルだったんですよね。

 

 

ちょっと後の1965年。

ランセンも出てきます。

 

バイバイ、カッシーニ

 

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2020年3月10日 (火)

3月のお休み予定

3月の予定を告知しておりませんでした。

3/12,21,22がお休みとなります。

また、4月からは以前と同じく、火曜日定休となります。

いらっしゃる際に、出かけていることもありますので、電話等いただければその時間いるようにいたしますので、よろしくお願いいたします。

なお、電話いただいて留守の場合、留守電にメッセージをいただかないと、こちらからは絶対に電話をいたしませんので、ご了承ください。

 

世の中コロナ一色ですが、一応イベント類の告知もしておきたいと思います。

SUGOモタゴッコ

4/18(土) Mパーク&西コース

5/31(日) Mパーク&ビギナーズフィールド

8/2(日) 西コース

11/3(祝火)西コース(暫定)

 

MINI+MOTOチャレンジレース

第1戦 5/3

第2戦 6/14

第3戦 9/6

 

それと、関東の方も一緒に走れるであろう、日光サーキットのモタード耐久。

4/26(日) 開催情報はコチラ

参加型草レースやイベントは、濃厚接触は無いでしょうから、ぜひ参加して楽しみましょう!

 

車両買取も継続してやっております。

前回声がけした際に買取した、'10 SMR250は、整備している段階で売れてしまったので、また在庫が...

よろしくお願いいたします(別にモタード車両でなくてもいいんですよ)。

お問い合わせはこちらからお願いいたします(メールフォームが開きます)

 

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春なので、オイルも補充しました。

広島高潤、良いオイルですよー。

 

ちょっと前に、'18 CRF250Rに'20 CRF250Rのスロットルボディとカム(エキゾーストのみ変わっています)を変えたのを書きましたが、フクダテクニカさんで、シャシダイにかけてきました。

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グラフがちょっと見ずらいのと、回転数がとれなくてわかりずらいのですが、途中でぴょこんと跳ね上がって終わっているのが'18のグラフです(回し切らなかったので、リミッターが当たる前にアクセルオフしています)。

ずっと伸びているのが、'20仕様です。

思った通り、ピークパワーは'18の方があるのですが、中間は2.5psほど'20仕様の方が出ています。

たぶん、乗った感じも中間が太く前に出る感じが強くなっているかと思います。

まあ、これに合わせて燃調を作っていないのと、エキパイもレゾネーターを撤去していないので、煮詰めれば、中間もよく上ももう少し出ると思われます。

ご参考までに!

 

SV650X、ちょっと前にオーリンズのリアショックを組んだのですが、今回はフロントにカートリッジキットを入れます。

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ノーマルは減衰の調整もなく、慣らしが終わったらすごく柔らかい感じなってしまったので、どう変わるか楽しみです。

お次はハンドガードの取り付けです。

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ハンドルを短く切ってあるので、ガードも短くして、いろいろ曲げたりねじったりして完成なのですが、あとでお客様に言われて気が付いたのですが、シールドに貼ってあるステッカーが、上下逆で気づかずにそのまま取り付けてしまいました。

画像の車体左側が、新品到着時の状態です(気づけ俺、そして完成検査どうしたCYCRA

お客様の目の前で、ステッカーを剥がして貼り直したのですが、裏には黒い指紋の跡がありました...お次は

 

お次は買取したSMR250の整備です。

走行3680kmでしたが、ウチでお売りしたのが7年前、一通り見ないとダメなので、バラしてチェックしていきます(しばらく自分で乗ろうと思っていた...)。

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以前、ウチのデモ車両だったので、一通りいじってあったのですが、やっぱり年月は経つとこうなります。

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ヘドロのように汚れが沈殿しています。

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インナーチューブも研磨して、SKFのシールを使って組みなおしました。

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ステムもばらしてチェック。

問題なかったので、洗浄してグリスを詰め直して組み直しました。

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キャリパーシールを交換してパッドを新品に。

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バルブクリアランスをチェックして、カムを買っておいたTC用に変更。

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エアクリーナエレメントとバッテリーも新品に。

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スリッパーもチェック。

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リアショック、ガス圧はなかなか保っていました。

今回リアショックのオーバーホールキットが廃盤だったので、WP用のSKFシールキットを使ってオーバーホールをしました。

ただ、シールヘッドの高さが変わるので、カラーを制作して、シールヘッドも端面を作り直して寸法を合わせました。

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SKFのシール、面白い形していますね。

バンプストップとシールヘッドのOリングとオイルシールがすべて一体構造です。

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シールヘッド下面がテーパーになっているので、平面にして、この部分に制作したカラーをあてて、高さを合わせます。

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ピストンリングもメタルのリングから、樹脂のものに変更するために、Oリング溝を切り直しました。

変更点は多いですが、これでこれからもオーバーホールができます。

他にも、ハンドルの高さを変えるために、スペーサーを作ったり、細かい作業をいっぱいやって完成です。

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最後はリアショックオーバーホールを2本。

'11 CRF250Rですが、圧側ダンパー調整のネジが永遠に回ってしまうとの事。

まずばらそうとして、SHOWAのショックによくある、スプリングシートのサークリップを外せません。

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泥で激しく固着していました。

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ガス圧は低め。

動きも悪く、ロッドを沈めるとちゃんと戻ってきません。

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圧側ダンパーの調整ネジは、途中で折れていました(固着したのでしょう

 

お次は'11 YZ125です。

こちらは、リンクとスイングアームのベアリング交換も一緒にとの事です。

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ガス圧はまあまあですが、ガスを抜いたらロッドが動かない。

どうやらロッドを再メッキしているのですが、その時にロッド内の内圧が抜けてない状態で組んだようで、ガスの圧力がないと伸びが勝手に最強になってしますようです。

非常にばらしずらいです。

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ボトムのベアリングも錆びておりました。

スイングアームとリンクもほぼ全滅だったのですが、ヤマハはこういう部分の部品が高くて、見積もり作って一人でびっくりしておりました。

ホンダは、リンク類がダメになったら、ASSYで買ってしまえば、工賃浮くんですよ。

ヤマハはバラでしか出ないので、その分高いし、カラーとかびっくりするような値段するのもあります。

あ、スズキは安いですね(鼻ホジ

 

暖かくなってきました、みんなでバイクに乗りましょー!(私は3月末まで乗れないのですが...

 

今回は宇宙物で、ロシアのソユーズ打ち上げ動画。

真ん中の座席、ちょっと後ろなんですが、操作するのに棒使ってやるんですねw

 

 

 

ロケットの打ち上げシーンです(全画面推奨

 

 

高度80km超えているので、これも宇宙物ということでX-15

 

 

 

宇宙に行って、漆黒の景色を見てみたいです。

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2020年2月23日 (日)

車両買取!

今現在、在庫車両がないのです(作ればあるのですが...

ウチで売れるのも、そうでないのも買取いたします。

というか、レーサーの問い合わせが多いのですが、ナンバー付きでも全然良いので、よろしくお願いいたします。

メールはこちらから!

さて、前回からの続きです。

KTM50SXですが、クランクにガタがあるのでバラしました。

 

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うーん、やっぱり結構削れています。

部品を発注してみたら、なんと3月末まで届かないとの事...

とりあえず、部品を洗浄して保管です。

 

お次はハンドガードの修正です。

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今回は予備も含めて左側を2本修正します。

結構まがっていますね。

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エンド部のネジが曲がっている場合が多いです。

ここが曲がっていると取り外しにも支障が出ますので、曲げなおすか新品に交換します。

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このマシンは、ハンドルを短くカットしているので、ガードも短くなっています。

硬いサイクラがこういう風に曲がっていると、戻すのが大変です。

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とりあえず戻して完成(小一時間掛かります)。

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ラジエターも結構曲がっていましたが、外さないとうまく戻せないので、軽く修正して今回はおしまいです。

 

以前ウチでオーバーホールした、YZ125のリアショックオーバーホール。

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以前やったのがずいぶん前なので、ガス圧もすっかり下がっています。

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今回は上下のスフェリカルベアリングを交換しました。

ガタが出やすいんですが、結構高いんですよね、この部品。

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完成!

 

お次はずっとお預かりしていたSM450Rのエンジンオーバーホールです。

部品発注の際に、バックオーダーがないのを確認して発注したのに、発注したらバックオーダーになるという...

しかも、予定よりも2か月遅れでした。

ベアリング類は、国産のものに入れ替えます。

クランクベアリングは、ベアリング押さえのために、溝を切ってあるのですが、特注しないといけないので、面倒なのでウチで削ります。

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ケースを温めて、ベアリングを入替します。

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バルブシートをシートカットします。

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シートは丸く見えても、熱で微妙にゆがんだりするので、ちゃんとチェックしてシートを作り直します。

ただ、外車はシートが固いのか、イタリアンハスクは変形が少ないです。

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インテークバルブは再使用、エキゾーストは新品にしました。

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ピストンは再使用、リングは新品にしました。

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ウォーターポンプはインペラにシャフトもダメになっていました。

たぶん、水を入れっぱなし(クーラントではなく)だったのでしょう、錆びて寸法もおかしくなっていました。

シール、シャフト、ベアリングもまとめて交換します。

ここのシールは入れづらいので、ジグを作ってあります。

 

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他にもシフトドラムを修正したり、こまごまとした修正をして、部品をASSYにして組み立てていきます。

 

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今回、オーバーホールする目的の中に、外してあったバランサーを、追加するというのがありました。

まあ、あったほうが寿命も延びますし、エンジンもマイルドになってスロットルを開けやすくなります。

 

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腰下をくみ上げて、スリッパークラッチも取り付けます。

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フィンガーフォローはスリッパー面をバフ掛けしてあります。

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排気フランジなんですが、バラしているときに排気漏れが多かったのが気になっていたので、チェックしたのですが、斜めにエキパイが刺さっていて、そのうちにフランジ内側も斜めに削れてしまい、排気漏れが多くなっていました。

内部の形状を整えて、エキパイの先端も平らに少しカットします。

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短くなるので、その分を補正するスペーサーを制作しました。

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サブフレーム横のナッターが緩くなって、穴が盛大に拡大されていました。

ここは、エアクリーナーボックスを固定する部分でもあるので、できれば修正しておきたいです。

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穴の周りを溶接して穴径を小さくします。

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高さを合わせて削って、穴径を修正して、鉄のナッターを入れなおしました。

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配線や細かい部分を修正しながら組みなおしていきます。

 

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ブリーザーホースが、ワンウェイバルブから先がなかったので、作り直しました。

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エアクリーナーエレメントも、外側を触って大丈夫だったので安心していたのですが、洗ったらボロボロと内側から崩壊してきてしまいました。

他にも、今回交換したパーツ類です。

オーバーホールにしては、部品交換は少ないほうですね。

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始動確認して、しばらく様子を見ながら暖気して、完成です。

お次はNSR250(MC21)です。

ちょっと前に'18 CRF250Rと一緒に、このNSR250もシャシダイにかけたのですが、最後のひと伸びの前にクラッチが滑り出しました。

それと、PGMのステーが折れていて、ラバーマウントなんですが落ちそうになっていたので、ステーを制作して追加するのと、ハンドル切れ角がストッパーが入っているにもかかわらずまだ大きかったので、それも修正することになりました。

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クラッチは、滑ったとはあんまり思えない状態でしたが、一番内側と外側のフリクションプレートが廃盤なので、ずっと変えていなかったようで真っ黒。

それ以外は新品みたいな状態でした。

今回はT2Rの強化クラッチ板&スプリングキットを使いました。

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PGMのステーは、アルミt3の板で制作、連続で狭い間隔で曲げるのができないので、溶接で作りました。

あと、ゴムダンパーの中にカラーが入っていなかったので、これも制作しました。

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ステーが長年の使用で割れてしまっています。

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ストッパーは地味なので画像なし!

今度は何馬力出るのでしょうか!

 

遣唐使って意外と短い航海だったんですねぇ

 

 

この人の動画好きでよく見てます。

 

500年以上生きているサメって、どんな記憶を持っているのでしょう。

ダチョウみたいに、すぐ忘れちゃうのかな

 

戦後の4発ジェット旅客機の草分け的存在でした。

たしかに、細身できれいな機体でしたね。

コクピットのアナログぶりと、機関士がいるところや、天測機器が残っているなど、昭和感満載です。

 

ジェットストリーーーーム

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2020年2月 5日 (水)

今月のお休みのお知らせ。

今月の当店休業日の予定になります。

2/6(木)

2/13(木)

2/20(木)

2/28(金)

それと2/7は午後から出かけるかもしれません(夕方戻ります)。

御来店予定の方は、一度御連絡をいただけると助かります。

電話が留守電で、返信が必要な方は、メッセージを入れてください(変な営業電話が多いので、着信だけだと返信はいたしません)。

 

よろしくお願いいたします。

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2020年1月30日 (木)

モタゴッコ&MINI+MOTOチャレンジレースの日程!

今年のモタゴッコとMINI+MOTOチャレンジレースの日程が出ました(暫定

モタゴッコ

4/18(土) Mパーク&西コース

5/31(日) Mパーク&ビギナーズフィールド

8/2(日) 西コース

11/3(祝火)西コース(暫定)

 

MINI+MOTOチャレンジレース

第1戦 5/3

第2戦 6/14

第3戦 9/6

MINI+MOTOチャレンジレースは車両レギュレーションを、桶川スポーツランドに合わせたものになるそうです。

なので、R25やninja250とかCBRとかも出られるクラスがあると思われます。

2月くらいになったら、正式にSUGOさんのHPに載ると思うので、みなさんチェックしてくださいね!

スポーツランドSUGOのHPはコチラから。

さて、まずは'18 CRF250Rの'20化です。

 

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左が'20で右が'18です。

新しい方がボアが小さいんですが、このマシンで一番欲しい「中速」が良くなるとの事で、期待大です。

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お次はカム(排気のみ)ですが、並びは同じです。

'18はこんもり太くて、いかにも高回転向きですが、'20もフィンガーフォロー用に抉れてて、期待しております。

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このタイプいじるの初でした。

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スリッパーもセッティングを変更しました。

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XTRIGステムも取り付けます。

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完成!

なのですが、オーナーは忙しくて、7月くらいまで乗れないそうです。

しばらくウチで、展示車になっております。

 

お次は、ずっとチャタが消えないと言われていたマシンのチェックです。

お客様の方で、いろいろとセットを変えたり、フォークやホイール、ブレーキ周り、タイヤなど色々換えても症状に大きな変化が無かったとの事。

話を聞いて、たぶんステムだなとアタリをつけてバラします(お客様自身もステムをばらしてチェックしています)。

あと、こういう時はバラス過程もものすごく大事で、一つ一つチェックしながらバラします。

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画像を拡大して、画像右側(車体左側)のベアリングレースのアタリが悪いですね。

画像右側は下側があたっていませんし、反対側は下側のあたりがきついです。

では、なぜこういうあたりになっているのか、レースの裏に異物があって(打ち込んだ際に斜めになったのを、無理やり打ち込んで削れたアルミ片を噛んでいることが、ままあります)こうなっているのか、それともベアリング自体が斜めに入れられているのか...

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結果はベアリングが斜めでした。

ベアリング下に入るシールのリップ部を約半周つぶした状態で、ベアリングが圧入されていました。

つまりちゃんと着座していなくて、間にゴムが挟まっていたんです。

これはチャタるわ...

で、新品部品を取ってみると、部品が違う...

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もちろん、右が新品です。

まあ、変だと思ったんですよ、このシール...

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キッチリベアリングを圧入して、これでもう変なチャタは出ないでしょう。

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乗って見たけど、寒くてサムスミスになったわ。

お次はYZ250Fのキャリパー変更。

Φ34×4のキャスティングからΦ30×2、Φ34×2のレーシングキャリパーへの変更です。

まず、ローター外周方向へ少し外に出さないといけないので、カラーを作ります。

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で、合わせて見るとオフセットが合っていません。

今までも合っていなかった様で、しかも逆方向なのでキャリパーサポートを削らないといけません。

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ホイールも16.5でローターもΦ320なので、キャリパー自体も少し削って、外しやすくします。

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カラーはこの後黒アルマイトをかけました。

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マスタータンクステーも注文いただいたので、これも取り付けて完成です。

このキャリパーサポート、bremboローターだと5.5mm厚なので、新品パッドだとホイール回らないと思います。

注意してください。

次はWR250Rのリアショックオーバーホール&リバルビング。

昨年販売したWR250R、リアショックからお漏らしということで、ついでにもう少しダンパーを強くする事にしました。

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シールにゴミ噛みがあって、なんかスティックしていたようです。

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完成!

お次はSV650Xにオーリンズリアショックとチェーンスプロケの交換。

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チェーンは押し引きがびっくりするくらい軽くなりました。

リアショックは、きっと良いはずです(乗ってない

 

お次は16インチホイールの製作(×2)です。

2個と言っても、TX125用にSC33のホイール、CRF450R用にSC28のホイールと、同じ部品はディスタンスカラーだけで、後は全てワンオフとなりました。

SC33後期はベアリング外形がΦ47と大きく、SC28、SC33前期はΦ42なので、いろいろと制約が大きくなります。

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寸法を取って、図面を引いて、材料を発注。

円盤に加工した材料は、納期も掛かるし高いので、板材から切り出します。

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出来たら合わせてみて、確認します。

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今までお願いしていたアルマイト屋(メッキ屋)さんが廃業してしまったので、少ない個数だとかなり割高になってしまったので、まとめて出しました。

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1色8000円なので、見えないディスタンスカラーも黒ですw

さて、取り付けるホイール側も加工します。

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ディスタンスカラーをノーマルよりも太くしたので、この中の3本の爪みたいな出っ張りを削ります。

あと、左右の寸法も詰めます。

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TX125用はディスクローター座面も少し追い込みます。

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できました!

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CRF450Rも

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16インチ付いた車両が、3台もありました(全部納車したけど

大場選手のマシン、ハンドガードが曲がっていたので、修正しておきます。

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左側、先端が捩れて曲がっています。

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このあと、色々曲げなおして、右側はカラーを作り直して完成です。

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隣には、'18 CRF250R、フェンダーの長さが違います。

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奥のは、私がカットしたんですが、やっぱりずいぶん印象が変わりますね。

 

KTM50SX、エンジン不調との事で入庫です。

アイドリングアジャストスクリューが目いっぱい締め上げても、アイドリングしないとの事。

オイルかぶりかな、それとも電気かな、リードバルブかそれともキャブ自体なのかと思いつつ、端からチェックしていきました。

結局、多少まずいとこはあったんですが、そこまでではなく、エンジンを開けて見る事に...

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あー、シリンダーの画像無かった...

シリンダーも傷多めで、しかも横方向にもリング跡が...

で、ケース内はオイルが多く溜まってましたが、これってミッションオイルか...

クランクもガタが大きめで、サイドベアリングもゴリゴリしてる感じで、結局全部ばらしてチェックする事に。

部品がねぇ  、良い値段するので...

最後はCBR250R用になっているNSF250Rのリアショックオーバーホール。

ガス圧はかなり低くなっていました。

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車高やシムも変えてあるようです。

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消耗品を変えて、ストロークを見るOリングをつけて完成。

 

3月はいろいろと忙しそうなので、早めのお仕事依頼お待ちしております。

よろしくお願いいたします。

 

 

1997年のSAAB AIR SHOWとの事...

 

 

突然始まるラジコン&フサベルの演技w

皆さんの好きなドラケンも出てきますよ。

ちょうどグリペンが出てきた時なんですねぇ

 

というわけで、もひとつおまけでドラケンです。

 

 

 

警察、違うところに力入れ杉

 

こち亀のようですw

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2020年1月 1日 (水)

新年明けまして、おめでとうございます。

令和2年となりました。

元旦よりblog更新です。

 

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昨年末に、やっと自分用のマシンを作れたので、今年はより多く皆様と一緒に走りたいと思います。

それ以外に、ひたすら走る事に集中できる、いくら転んでも大して壊れないミニモトクロッサーでモタードマシンを作りたいと考えています。

誰かYZ85LWとか、売ってくれませんかねぇ。

本年は、1/4より営業となります、よろしくお願いいたします。

 

さて、元旦からblogを更新しているのは、昨年の仕事をまだ書いていなかったのが、ひっかかっているからです。

まずは大場選手が乗っていた'18 CRF250Rの走者整備で、キャッチタンクの改修。

ノーマルマフラーなら問題ないのですが、ヨシムラに変わっていると、エキパイとキャッチタンクがあたっていたので、加工しました。

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口金の位置も変更し、本体もマジックで書いた部分をカットして、蓋をします。

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向きとか、制約が多いんですよ。

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前後ホイールは、買ってきたCRF450Rから移植し、ハンドルやブレーキ周りも同様に移植して販売となりました。

 

お次はWR250Xの前後ホイールを18インチに変更。

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以前、当店で足回りをモタード仕様にモディファイしたのですが、今回はバネもレートを下げて、林道とかにも行きやすくなるような仕様にという希望でした。

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なかなか、このハブを使って18インチ化した方は、いないんじゃないでしょうか。

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前後ともダートフリークから市販されているソフトバネに変更しました。

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モトショップ五郎でやっていた、ajスタイルみたいな感じになりました(あれはフロント19インチでしたけどね)。

お次は仕入れたYZ450Fの納車整備。

フロントホイールの回りが悪かったのと、ブレーキホースが長い、フロントフェンダーに転等の跡の白い曲がり跡があったのと、ハンドガードが曲がっていたのと、左側も前に出してあったり、あとステムの動きが軽すぎて、ちょっとおかしいなと思って点検です。

ホイールの回りが悪かったのは、パッドのバックプレートの反りと、キャリパーオフセットシムが下側にだけ入っていた事が原因でした。

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そう、上側のシムは、ここにはまってまして意味がありませんでした。

というか、ブレーキラインに使う、クラッシュワッシャーをシム代わりにしてはいけません。

このキャリパーについてくる、純正パッドは、バックプレートが反り易いので、常に良く見たほうが良いでしょう。

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ホースはちょっと長すぎたので、短く作り直しました(ガイドチューブも長すぎだったんです)。

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ステムはアッパーブラケットの下に入るアルミのワッシャーが入っていなくて、ブレーキかけて押したときのステムのガタを計測して見たんですが、見事にベアリングにプレロードが掛かっていなくて、ガタが出ていました。

部品は大丈夫だったので、洗浄してちゃんと組みなおします。

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ハンドガードは転等の影響で曲がっていたので、曲げなおしと、右側カラーの製作、左側にもカラーが入っていたので、それを撤去して曲げなおしました。

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結構曲がっています。

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ボルトも曲がっています(外れてこなくなるので、換えておかないと、いざ交換する時大変です)。

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フェンダーは、先端部が2重になっていて、カットするのが難しいんです。

以前、森田直樹選手のマシンを作った際、うまくカットできる自信が無くてやらなかったので、今回、まあうまく出来てのでちょっと心のつかえが取れました。

他にも、全てのホイールのベアリングとグリスアップ、スポークチェック、クーラントの入替、エアクリーナーの洗浄、タイヤ交換、フォークガードの再カットなんかを行って、完成です。

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いやぁ、自分で乗って見たかったなぁ...

 

お次はRMZ450のエンジンオーバーホール。

エンジン内に水が入った為に、錆が発生、そのためにベアリングが破損して、オーバーホールとなりました。

せっかくなので、他の部分にも手を入れて、しっかりオーバーホールいたしました。

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ケースを暖めて、ベアリングの入替。

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ミッションのシャフトにも、錆が結構発生していました。

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ギアも同様です。

vipro'sのスパールリキッドを使って、錆を除去しました。

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ヘッドはシートカットして、バルブも交換、シリンダーは程度の良い中古に変更。

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クランクもウェブとコンロッドに錆があったので、ASSYで交換。

軽くフレ取りをしておきます。

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丁寧にケースを組み立てていきます。

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STMスリッパークラッチなんですが、クラッチのプッシュロッドを受けるプレート、ベアリングが直接あたるので、かなり偏磨耗していたんです。

まあ、ノーマルクラッチも、アルミのプレートにベアリングが直接あたっているので、しょうがないのですが...

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旋盤で少し削りこんで、CRFのパーツを使って、鉄のプレートで受けるようにしました。

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腰上を組んで...

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完成です!

最後はCRF150Rのリアショックオーバーホールです。

他所のサス屋さんで、オーバーホール&リバルビングした物との事でしたが、縮めると伸びてこず、動きも変だと言う事でお預りしました。

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ガス圧低すぎです...

バネを外して、キャップを取ると...

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おや、なんでしょうこの木片は...

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でけぇ...

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バラしてみると、そんなに使っていないはずなのに、オイルの汚れっぷりが凄い上に、シールヘッドが叩かないと動かない...

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丸くないブッシュが叩き込まれていて、シールヘッドケースがダメ、ロッドにも傷がある状態でした。

ロッドは研磨して、何とか使えるようにして、シールヘッドケースは交換。

で、リバルビングしてあるとの事でしたが、シムは何一つ変更してありませんでした。

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モタード用という事だったので、それ用にシムを変えて完成です。

これはちょっと、ひどかったですねぇ...

 

年越した作業もあるので、年初からがんばって作業進めていきます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

こういう動画好きw

 

 

 

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